彫刻家で「Love Stone Project」主宰の冨長敦也が世界中で感じたお話 vol.03「アメリカ（ニューヨーク州）ロックアウェイ・ビーチ編」

彫刻家の冨長敦也です。
いよいよNYも三日目。天気は快晴。
NYの最終日は、一度は行ってみたかった海にハートと共に向かいました。

その名はロックアウェイ・ビーチ、なんとマンハッタンから地下鉄で行けるんですよ。
途中からは、地下鉄も地上に出て窓から磯の香が漂ってきたら、到着の合図。
駅からほんの少し歩くと目の前には広がるビーチ。
いよいよアメリカで海と初めての対面です。
その日は、すでにたくさんの人が来ていました。
ヨーロッパの人と同じく、アメリカの人も海は大好き。

でも、ヨーロッパでは、ほとんどの人が浜辺に寝そべっているのに比べて、ここでは、泳いでいる人もいるし、ビーチバレーを楽しんでいる人もいるし,
てんでばらばら・・アメリカらしく人それぞれ自由な感じがしました。
ここで磨くハートは、おにぎりほどの大きさで、ポケットに入れて連れていきました。そのハートを出して海の水で早速磨きを開始。
マンハッタンとは違い、さすがにビーチでは、みんなも楽しんでいる様子で横目では見ても、なかなか人は集まりません。

そんな中、興味をもって話かけてきた女性がいました。
「私はハートが大好き」と言うと、長い髪を束ねて、首筋にあるハートのTattooを見せてくれたんです。
ハートを愛する気持ちは世界共通なんですね。
そんなこんなで、海辺での磨きが始まりました。

海岸は世界の中心NYと思えないほど、自然と戯れている人でいっぱいです。そう言えば、セントラルパークもハイライン・パークにも、たくさんの緑があり、市民に愛されている場所でした。

世界の最先端の街だからこそ、人は自然を求めているのかもしれませんね。

ハートを手に僕も磨きながら海に入りましたが、空と海とハートと自分・・・地球と通じている実感を味わいました。

三時間ほどで海辺に集う人たちとハートを磨くと、さすがにお腹もペコペコ・・帰り道、超有名なタコスを食べに行きました。
お店の雰囲気も、手作り感がたっぷりでトロピカルな感じです。
地下鉄の駅にほど近いところにあり、店の名前もRockaway Taco

このプロジェクトは、ぼくひとりで行っているように思われるかもしれませんが、実は沢山の方の協力をいただいています。
家族や友人、ギャラリーの方の支えがなければ、ひとりでは、決して実現できないプロジェクトなんです。
そんな感謝の気持ちを胸に
みんなとタコスをほおばりました。

気になる味はこの後、メキシコに渡り石を磨きましたが、本場でも味わえないとびっきりの美味しさでしたよ。

こうして海外初のLove Stone Projectは、NYで250名の人とハートを磨くことから世界各地に広がり始めたのです。

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冨長 敦也 / Atsuya Tominaga
彫刻家 / Sculptor
世界各地の人と、ハートの石を磨くプロジェクト「Love Stone Project」主宰

1961　大阪市生まれ
1986　金沢美術工芸大学大学院 美術工芸研究科 絵画彫刻専攻修了
1988　大阪中之島緑道彫刻公募にて受賞（大阪府）
1990　第3回三田彫刻コンペティションにて特別賞受賞（兵庫県）
1997　（財）ポーラ美術振興財団在外研修助成を受けイタリアにて滞在・制作
1998 神戸学院大学創立30周年記念モニュメントコンクールにて一位指名（兵庫県）
2013　　LongHouse Reserve(NY)に作品がコレクション
　　　　　Love Stone Projectを開始
　　　　　第25回UBEビエンナーレ[現代日本彫刻展]にて大賞受賞（宇部市）
2014　「冨長敦也のハートボイルド展　世界をつなぐ未来の彫刻」(ときわミュージアム　宇部市)

　　　　　NY・パリ・イタリア・東京・大阪等　国内外で個展開催