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「エイリアン・トリップ vol.02」 公認DIGGER 湯川カナとイタリア人のキアラさんによる東灘区・岡本商店街レポート・後半です!

湯川カナ

岡本商店街

△タクシーもゆっくり岡本駅前


【[%http://diiig.net/lw/14062/%]】
昼食後、大阪湾を一望する保久良神社に……タクシーで登りました。

岡本商店街

△この日は暑かった


早朝登山のメッカではありますが、なんせこの日は暑かった。

岡本商店街

△保久良神社


タクシーを降りたあと、ちょっと心外でしたが15分くらいしっかり坂道を登ったところで、保久良神社に着きました。
その灯は「灘の一つ火」と呼ばれ、真っ暗な海で迷子になりそだったヤマトタケルを救ったとか、
まつっているのがスサノオノミコトで由来には神武天皇とかの名前が出てくるとか、
そういうことで「古いなあ」と驚いてはいけません。

岡本商店街

△灘の一つ火から大阪湾一望


なんせここは金鳥山の中腹。
そう、あのカタカムナが出土した山のエリア。

岡本商店街

△深閑とした保久良神社の境内


ドキドキしながら静まりかえった境内に入ると……。

岡本商店街

△でました巨石信仰


ほら! やっぱり!!
ありました。
巨大なゴン太くんにしか見えませんね……あ、わかりませんか? ごめんなさい。
でも当然、NHK教育番組「できるかな」よりも前、日本書紀よりももっとずっと前の、古代からあるのです。
大きな岩を、当時のひとたちは、わざわざ立てたそうなのです。祈るために。

岡本商店街

△古代のお祈りの場所


震災で全壊して立て直された社殿も、ぐるりと、巨石に囲まれているそうです。
うーむ。ついに岡本、ストーンヘンジまで出てきました。
こりゃもう、お空からUFOでも降りてくるしかないのではないでしょうか。
なかなかの異空間感。
それにしても、スペインのアルタミラもそうなのですが、古代からひとが住んでいたと言われるところは、実に快い風が吹きますね。

岡本商店街

△つつましやかな在来種のあじさい


今度は早朝に登ってみようかな。
うっかりUFOが空に残っているくらいの時間に。
などと考えながら、あじさいの咲く道を、てくてく岡本商店街まで歩いて降りました。
あ、ちょっと貧弱に見えるあじさいですが、これこそ、六甲摩耶山系に本来咲く、日本固有の在来種なんですって。よく見るモリッとしたのは、西洋あじさい。
まちには「洋」があふれていますが、山には「和」があふれているのでした。

岡本商店街

△ザ一軒家カフェ


【[%http://diiig.net/lw/14063/%]】
岡本商店街の東の端。
灘寿司の前の道をずっと東へ、雑貨店やカフェが建ち並ぶ通りを抜けると、山側に本山第一小学校が現れます。

岡本商店街

△本山第一小学校


創立140年。歴史は明治8年に遡るそう。
2年後に西南戦争がはじまるとか、そういう年。


道路に面した緑のフェンスに、元気に伸びる野菜のつるが絡まっていました。
地元のランドスケープデザイナーをはじめとする若手有志による「岡本をみどりいっぱいにする会」が、定期的に手入れをして自然栽培をしているとのこと。

岡本商店街

△ティールーム・マナーハウスモトヤマ


そのまま少し歩くと、住宅が混在するなかに、「ザ・一軒家カフェ」とでも称したいような佇まいのカフェが現れます。
入り口の扉から一歩入ればそこにはまた、あおあおとした庭がひろがっているのでした。

岡本商店街

△午後をたっぷり楽しむケーキ


マナーハウス オカモトは、こだわりの紅茶と、たっぷりした質感のケーキのお店。
アフタヌーンティーセットもあります。
そして、外の光射し込む明るい店内には、たくさんの昼下がりのママたちの姿が。

岡本商店街

△グレープフルーツのタルト


本日は太陽を浴びすぎた私たちは、広々とした店内の隅の落ち着いた席に座りました。

岡本商店街

△ローマ帝国女子トーク


イタリアのキアラと、スペインのカナ。
思いがけずローマ帝国時代は同国人だったふたりで、岡本の半日を振り返る女子トーク。

岡本商店街

△時間によっては女子大生の川に


まちにあふれるのは女子大生とママ。
そういえば、岡本も舞台となっている阪神間文化を代表する文学作品『細雪』(谷崎潤一郎)の主人公は、四姉妹でした。
っていうか、そもそも、日本はアマテラスのくにだったのです。

岡本商店街

△ママチャリのある光景1


「原始、女性は太陽であった」と言ったのは、やはり生涯をかけて女性の権利向上に取り組んだ平塚らいてふ。
きっと、そのあたりの秘密も書いてあるんじゃないのかしら、岡本で出土したカタカムナには。

岡本商店街

△ママチャリのある光景2


ママ友に、女子トーク。
そうなんです。岡本には、女子しかいない!
山手の女子大に通うバス乗り場もあるため、時間帯によっては、通りは女子大生の川になります。
そして、お洒落なカフェやレストランの入り口には、必ずチャイルドシート装着のママチャリ。
もちろん、カフェも雑貨店もスイーツも、店内は女子だらけ。
「今日、ほとんど女の人しか見てませんね。それがちょっと、変でした」
マンマ・ミーアの国から来たキアラもびっくりです。

戦後の農村女性の権利擁護に尽力した女性文学者を研究する彼女にとっては、いままで知らなかった「ママ」の世界。
「……そういえば日本では、女性の敵は女性って、日本人のともだちが言ってました。大変ですねー?」
うん、ほんと。……あっ、つい本音が出ちゃったわ、オホホ、ごめんあそばせ。

岡本商店街

キアラと「女子」について語りながら駅に向かいます。
特急に乗れば8分で三宮。
だけど岡本は、「女の園」なワンダーランドなのでした。

岡本商店街

△パイ山アモーレ広場だよ!


というわけで、女ばかりの岡本の旅、無事に「おっぱい山」でフィニッシュ!
正式名称は「アモーレ広場」。
「愛の広場」という意味、たぶん。
女性性と愛のことを考えさせるルートがビルトインされているようです、神戸市東灘区岡本。
そのあたりの世界の本質をカタカムナ語でいうと
「フトタマノミ ミコト フトマニニ」
なんだそうです。

以上、湯川カ(タカム)ナからのレポートでした。
あっ! 私の名前にすでに、コーベの策略がーっ!!!




“Giornata a Okamoto”
La mia esperienza a Okamoto è stata molto interessante. Ciò che mi ha colpito di più, è che a differenza della maggior parte dei quartieri in Giappone in cui lo “Shotengai” (la strada principale in cui si trovano i negozi) è coperto da una lunga tettoia, lo shotengai di Okamoto è totalmente aperto e privo di copertura. Questo può certo rivelarsi scomodo nei giorni di pioggia, tuttavia la mancanza della tettoia fornisce allo spazio un particolare senso di apertura e di respiro. Inoltre le vie dello shotengai sono interamente in pietra, cosa che mi ha fatto ricordare le pavimentazioni in pietra delle città italiane.
In generale Okamoto da l’impressione di essere un quartiere piuttosto benestante, con ville elegnati e negozi alla moda. Essendo essenzialmente un quartiere residenziale, la maggior parte degli abitanti che lavora si reca a Kobe o a Osaka tutte le mattine e torna in tarda serata. Per l’ora in cui io mi trovavo lì, dei cosiddetti “salaryman” non c’era l’ombra e le strade erano piene di donne più o meno giovani spesso accompagnate da bambini. Bisogna poi considerare che a Okamoto c’è anche la “Konan University”, una grande università solo per ragazze, che contribuisce ad aumentare la popolazione femminile. La presenza di tante donne si manifesta anche nella tipologia dei negozi e locali, abbigliamento-accessori ed eleganti caffè e pasticcerie. A questo proposito è rappresentativo il fatto che fuori dagli edifici sono parcheggiate praticamente solo biciclette con seggiolone
In un certo senso, Okamoto potrebbe essere definita come “il quartiere delle donne”, tuttavia troviamo anche elementi paesaggistici che ci fanno riflettere su altri aspetti del luogo. Un gruppo di cinghiali sdraiati al sole lungo un ruscello nel centro città, il meraviglioso tempio shintoista “Hokura”, immerso nel verde ma a pochi minuti a piedi dalla stazione di Okamoto, mi hanno mostrato come in questo quartiere uomo e natura convivano in armonia. Inoltre, ci sono stati incontri che mi hanno permesso di conoscere anche “un’altra Okamoto”, come il maestro di sushi che da più di 40 anni gestisce questo umile locale, e che sebbene la moglie sia scomparsa da 20 anni non riesce a togliere dalle pareti il menù (con i prezzi di 20 anni prima) scritti a mano da lei. L’anziano tassista originario della Prefettura di Oita che più di 50 anni fa giunse nella ricca Kobe alla ricerca di fortuna, sono tanti gli incontri che mi hanno impressionato lungo la mia visita ad Okamoto.
In conclusione, Okamoto non si può certo definire una meta turistica, tuttavia se si presta attenzione ai dettagli, offre degli spunti interessanti per riflettere sia sull’urbanistica giapponese contemporanea, che sulla società giapponese contemporanea stessa.




日本語
「岡本で過ごした一日」
岡本の街は今回初めてでした。商店街のツアーをさせてもらった時に一番印象的だったのは,日本の普通の商店街と違って岡本の商店街は,アーケード型にはなっておらず,屋根が無いことでした。また床は,土やアスファールトなどではなく,キレイな白い石で作られており,イタリアの石畳の道を思い出しました。
街の雰囲気,建物や外で歩いている人を一目見て,直感的に受ける第一印象は,岡本がとても豊富でおしゃれな街であることです。また,岡本が主に住宅街であることから,昼間は男性がほとんどおらず,道で見かけたのは主婦やその子どもの姿ばかりでした。レストランやカフェの外に「ママ自転車」しか止まっていない光景も,印象深かったです。さらに岡本には,大学がいくつかあり,特に甲南女子大学の学生が多いため,女子大学生の姿が目立ちます。
しかし,表面的な部分だけにとどまらず周りをよく見れば,岡本がただおしゃれカフェやブティックの街だけじゃないということに気付きます。40年以上つつましくお店を営み,淡路大震災で亡くなった奥さんが手書きで書いたメニューをずっと外せず,20年前の値段そのままにしている寿司屋の大将さん。50年前に大分から盛んな港町神戸に,出稼ぎにやってきたタクシーの運転手さん。この人たちに出会えたことで,「もう一つの岡本」を発見できた気がします。
また,川沿いで日を浴びながら寝ころぶイノシシの姿や,神秘的な「保久良神社」の茂った緑,しめ縄が張られた大きな石,自然と人間が調和し共生するところを目のあたりにすることができ,幸せな気分になりました。
みなさんもぜひ表面だけにとどまらずに,もっと深く鋭く岡本の街を眺め,「もう一つの岡本」を探してみてください。

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岡本商店街について

神戸では高級住宅街として知られている岡本。阪急岡本駅~JR摂津本山駅間にあるのが岡本商店街。ファッションを中心に200以上の店舗が軒をならべている。また、甲南大学をはじめ、神戸薬科大学、甲南女子大学に通う多くの学生が集うことから「キャンパスの街」としてもよく知られる。美味しくてオシャレなスイーツのお店やカフェ・ダイニング等も多い。 続きを読む

この記事を書いたDIGGER

湯川カナ

湯川カナ

早稲田大学在学中にYahoo! JAPANの立ち上げにかかわるも、数億円になったはずのストックオプションの権利を返上。
突然、言葉もわからないスペインへ魂の逃亡したところ糸井重里氏に見出され、「ほぼ日」への連載を開始。

10年後、こんどは神戸に移住し、「生きる知恵と力を高めるリベルタ学舎」をスタート。
「誰もがまるごとの自分で生きられる社会を!」と、アミーゴたちと今日も革命話。

近著に『「他力資本主義」宣言-「脱・自己責任」と「連帯」でこれからを生きる』(徳間書店)
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