『伝説の須磨』に登場する神戸・須磨の「松風・村雨」をたどってみよう
△松風村雨堂
今回は、田辺眞人著『伝説の須磨』(須磨区役所2004年発行 内「松風・村雨」)に登場する場所の中の現在の姿を取材してきました。
ぜひ、歴史のある場所をたどってみて下さい。
「松風・村雨」編では、能や浄瑠璃・歌舞伎・映画など、様々なジャンルの題材となり有名な神戸の民話「松風・村雨」の舞台を巡ります!!
まずは、山陽電車月見山駅から西へ歩くこと約10分の場所に位置する「松風村雨堂」。
油断して歩いていると見落としてしまいそうな場所にあります。
△作中の松風村雨堂
現在、松風村雨堂として残されているのは松風と村雨が行平の幸せを願って過ごした庵の跡だと伝えられています。
△衣掛松
また、在原行平が旅立つ際、烏帽子と着物をかけたとされる衣掛松、行平が残したとされる和歌の歌碑も同じ場所にあります。
百人一首にも入集されている人気の和歌です。
△歌碑
「立ち別れ いなばの山の みねにおふる まつとし聞かば 今帰り来む」
松風村雨堂がある通りの坂を上がれば須磨離宮公園、下れば須磨海浜公園(須磨海水浴場)というこの場所。
海風を感じ、街路樹にはクロマツ。「須磨らしい須磨」を感じとれる場所でした。
△松風村雨の墓
次に訪れたのは二人のお墓。
松風・村雨が育った土地、多井畑にあります。
住宅街の中の少し入り組んだ場所にありますが、案内板ががあったので、迷わずに行くことが出来ました。
道中に別の似たようなお墓があり間違いやすいですが、松風村雨の墓にはきちんと「松風村雨の墓」と明記されていますのでお間違えのないように。
左が松風、右が村雨のものです。
△作中の松風村雨の墓
△鏡の井
松風と村雨が化粧をしたり髪をすいたりするのに鏡の代わりに使っていたとされる泉。
松風村雨の墓と同様に多井畑にあります。
また、案内板も同様にが出ていましたが、こちらの案内板は少し分かりにくい場所に・・・。
地図をしっかり見て行くことをオススメします。
住宅街の中にありますが鏡の井自体が大きいので、一目で分かると思います。
鏡の井の由来もかいてありますが、苔に生されて若干、読みにくかったです。。。
△作中の鏡の井
松風村雨の墓及び鏡の井の最寄りのバス停「多井畑厄神」の目の前には厄除けで有名な多井畑厄神神社があります。そして隣接するように奧須磨公園がありました。
こちらのスポットは松風村雨堂とは違い、山の中です。
自然あふれる閑静な住宅地で、どこかのどかな懐かしい雰囲気を感じ取れる場所でした。
どちらも行ってみると神戸の民話「松風村雨」の世界をより感じ取れるかと思います。
◆松風村雨堂へのアクセス◆
・山陽電車「月見山駅」から西へ徒歩約 10 分
・山陽電車「須磨寺駅」から東へ徒歩約 7 分
・JR・山陽電車「須磨駅」から市バス 71・72・75 番系統「村雨堂」
◆松風・村雨の墓および鏡の井へのアクセス◆
JR・山陽電車「須磨駅」または神戸市営地下鉄「名谷駅」・「妙法寺駅」から
神戸市営バス 71(一部)・72・74・78 番系統「多井畑厄神」下車すぐ
◆出展(原作)◆
田辺眞人著『伝説の須磨』須磨区役所2004年発行 内「白川の夫婦岩」
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