関西で「ニク(肉)」と言えば、「カシワ(鶏)」でも「トン(豚)」でもなく「牛」。その流れは遡ること江戸時代の幕末。開国とともに一般人にも食肉文化が始まり、その頃に「神戸ビーフ」も誕生した。今や世界に名立たる銘柄の素牛が但馬牛で、小柄で温厚、働き者の雌牛に目を付けたのが来日した外国人だったことは意外に知られていない。
そんな牛肉文化の原動力となった兵庫県(神戸)。最近ではステーキに加え、その他の牛肉料理を駆使しコースにアレンジする店や、フレンチの技術を活かしたステーキフリットを提供する店など楽しむ裾野が広がっている。●その他の飲食店を検索したい方は、無料で会員になれる「あまから倶楽部」に登録、レストランリストにログイン下さい。神戸・三宮豪快な肉料理で知られる『ビストロ ギャロ』の2号店。ぜひ味わって欲しいのが、フィレとサーロインを両脇に抱えた熟成牛のTボーン。取材では、厚さ4cm近くはあろうかという1kg超のモノをオーダー。ヒマワリ油を多めに敷いたフライパンをカンカンに熱して肉を入れ、表面が焼き固まったらオーブンへ。再び強火のコンロへ、と焼き上がりまで20分ほど。カリッと香ばしい焼き上がりを口に運べば、ほぐれる柔らかさのフィレも、ジューシーなサーロインも“骨なし”よりはるかに野性味ある熟成香に圧倒される。お店で扱う肉は、広島産なかやま牛と国産熟成牛の二本柱。看板はランプ、ハラミなど幅広い部位を揃え様々なステークフリットが楽しめる。「テーブルで肉を囲んでほしい」というオーナーの川添義人さん。天井の梁や鹿の角を使った調度など、山小屋をイメージした空間で野性味あふれるステーキをガッツリ! そんな気分にうってつけだ。→店舗情報はこちら兵庫・塚口この文字はダミーですこの文字はダミーですこの文字はダミーですこの文字はダミーですホテルのフレンチを皮切りに、アメリカのステーキハウスや会員制ホテルでも腕を振るい、塚口駅前の商店街で開いた店は今年で27年目。オーナーシェフの祐村要三さんを知る人が、遠くからも訪れるビル2階のお店。「ボクとこは、ステーキ屋らしくない店やからね」と、笑う祐村さん。供されるステーキはロースを厚い鉄板でミディアムレアに焼き上げる。そして手早く庖丁で細切りにすることで、ロゼ色に輝く断面のストライプが麗しく、箸でつまんで口にすれば舌にしなだれる柔らかさ。そして甘い肉汁が良くわかる食べ方なのだ。ステーキを含む夜の特選コース10000円(全9品)では、旬魚のお造りで始まり、肉刺し、自家製ポン酢のヘレ肉のタタキと続き、網の上で炙ったロース肉の塊は、にぎり寿司で。口直しは特製ドレッシングがかかった鉢に山盛りのサラダとボリュームもなかなか。四半世紀愛される隠れ家、ぜひその安定感を味わってみて。→店舗情報はこちら
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